絆づくり通信 花結び
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2024年11・12月号

かごしま探訪2024 花結び表紙編

花結びでは、毎号の表紙イラストで鹿児島県内の観光スポットを季節の植物とともにご紹介しています。今号では、2024年の花結びで描いたスポットについて改めてご紹介いたします。


鹿児島市は、薩摩半島の北東部に位置し、雄大な桜島や波静かな錦江湾などの自然に囲まれています。錦江湾西岸の市街地から桜島を望む景観が、イタリアのナポリ湾に浮かぶベスビオ火山の景観と似ていることから「東洋のナポリ」とも称されています。


南さつま市は、薩摩半島の南西部に位置しています。日本三大砂丘にも数えられる「吹上浜」や九州百名山の 1 つ「金峰山」、東シナ海に沈む夕日や国指定名勝の「坊津」など、雄大な自然や美しい景観を楽しむことができます。また、南さつま街道沿いの海は、釣りやダイビングのメッカとしても知られています。毎年5 月には「砂の祭典」が開かれ、大小さまざまな砂像が市役所周辺に並び、県内外から多くの観光客が訪れています。


沖永良部島は、鹿児島市から南へ約552 ㎞、沖縄本島から北へ約 60㎞の海上に位置し、奄美群島に属するサンゴ礁が隆起してできた島です。地下には約 300 もの大鍾乳洞群が眠っているとされ、無数に存在する洞窟群や鍾乳石の大きさ・美しさから「洞窟探検の聖地」として知られています。また、 1 年中温暖である気候を生かした花木栽培が盛んであることから「花の島」とも呼ばれており、特にテッポウユリの日本一の生産地と言われています。


南大隅町は、大隅半島の南部に位置し九州本島最南端の佐多岬を有しています。町の約 8 割は肝属山地などの山や森林で占められ、周囲を太平洋や錦江湾に囲まれているなど、豊かな自然が広がっています。大隅海峡を流れる黒潮の影響で高温多湿の気候であり、九州本島としては珍しく亜熱帯性の植物を多数みることができます。町内には、大河ドラマの撮影地にもなった「雄川の滝」や薩英戦争時に使用された台場など歴史と自然を身近に感じられるスポットがあります。


霧島市は、県本土のほぼ中央に位置しています。日本神話の中の天孫降臨神話にゆかりが深い土地であり、「霧島」という地名も、神々が天上界から下の世界をのぞいたときに見えた”霧に煙る海に浮かぶ島”から名付けられたと言われています。日本初の国立公園に指定された雄大な霧島連山をはじめとする豊かな自然に囲まれており、霧島山の麓から湧き出る温泉を利用した霧島温泉峡では、大小 9 つの温泉で様々な泉質を楽しむことができ、全国屈指の人気を誇っています。


指宿市は、薩摩半島の最南端に位置しており、九州一の大きさを誇る「池田湖」や標高924mの秀峰「開聞岳」などを有しています。毎年 4〜10月は市の職員がアロハシャツを着用していたり、フラダンスのフェスティバルが開催されたりと「アロハのまち」としても知られています。市内全域を霧島火山脈が縦断しているため温泉が豊富に湧出しており、世界でも類を見ない「天然砂むし温泉」をはじめとする温泉を楽しむことができます。


アロエだより

アロエ畑リポート

アロエ畑の越冬対策

アロエは、アフリカなどの熱帯地域の原産であることや。気温が下がると葉肉内の水分が凍ってしまうことから、寒さがとても苦手な植物です。坊津農場をはじめ、アロエ本舗のアロエ畑は比較的温暖な地域にありますが、近年は霜が降りる日もあるため、例年 12 月~ 3 月は、寒さからアロエを守るために寒冷紗を被せるなどの越冬対策を行っています。


  今号のイラスト

開聞岳かいもんだけとアロエ』

イラスト:花結びスタッフ

  「開聞岳かいもんだけ」は、薩摩半島の最南端に位置する標高924mの活火山です。整った山頂となだらかで美しい稜線から、秀麗「薩摩富士」とも呼ばれています。古くから船乗りの航路の目標としても利用されており、錦江湾きんこうわんの入り口にあることから「海門岳」と呼ばれるようになり、最終的に現在の字があてられるようになったと言われています。周辺地域の様々な場所からその円錐形の姿を見ることができるため、地域のシンボルとして市民から親しまれています。ゆるやかな登山道が整備されており、頂上まで片道3時間ほどで登ることができ、頂上からは霧島山・桜島・池田湖など鹿児島の自然を一望できます。