絆づくり通信 花結び
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2023年11・12月号

かごしま探訪2023

 花結びでは、表紙イラストを通じて皆様に鹿児島の魅力をお伝えしたいとの想いから、毎号、季節の植物とともに鹿児島県内の観光スポット、イベントなどを描いております。鹿児島にお越しの際、お時間がありましたら、ぜひ足を運ばれてみてください。


 出水市は、県本土の北西部、熊本県との県境に位置し、広大で肥沃な平野と豊かな水と海や緑などの自然環境に恵まれた街です。日本最大のツルの渡来地がある街として有名で、 1万羽近くのツルが優雅に大空を羽ばたく景色は、他ではみることのできない唯一無二の出水の冬の風物詩です。市内には、ツルに関する施設はもちろん、日本最大級のあじさい峡である「東雲しののめの里」、秋に約 25 万本のコスモスが咲き誇る「上場うわば高原コスモス園」などの季節の植物が楽しめるスポットや趣のある武家屋敷群を巡る観光牛車があり、観光客を楽しませています。
 1・ 2 月号で描いたのは、神門に「日本一の大鈴」が吊られている箱崎八幡神社です。二羽の鶴が迎えてくれるこの神社は、「勝運招来」「安産」「健康長寿」などのご利益があります。


 指宿市は、薩摩半島の最南端、錦江湾口に位置しています。市の中央部には九州一の大きさを誇る池田湖、南西部には標高924m の秀峰開聞岳がそびえています。市の全域を霧島火山脈が銃弾し温泉が豊富に湧出する“温泉の街”としても知られており、世界でも珍しい「天然砂むし温泉」を楽しむことができます。また市内には、縄文時代から平安時代の重層遺跡である橋牟礼川はしむれがわ遺跡や江戸幕府第13代将軍徳川家定の正室であった天璋院篤姫てんしょういんあつひめゆかりの施設の他、世界各国の植物を見ることができる「フラワーパーク」や浦島太郎伝説が残る「龍宮神社」などがあります。
 3・ 4 月号で描いた「知林ヶ島」は市の東部に位置し、錦江湾に浮かぶ周囲約 3 ㎞の無人島で、干潮時「ちりりんロード」と呼ばれる砂州が現れ、島に渡ることができます。縁結びのスポットとして人気のこの島を一望できるのが魚見岳で、桜の名所としても知られ、春には知林ヶ島と約 1,000 本のソメイヨシノを楽しむことができます。


 鹿屋市は大隅半島の中央部に位置しており、大隅おおすみ半島の経済や産業、文化の中核を担っています。市の北部には日本の自然百選にも選ばれた高隅たかくま山系が連なり、南部には神代三山稜かみよさんさんりょうの1つである吾平山上陵あいらのやまのうえのみささぎを有する山林地帯が広がっています。市内には、日本最大級の規模を誇る「かのやばら園」や海上自衛隊に関する資料が展示されている「鹿屋航空基地資料館」、満天の星空を観測できる「輝北天球館」などがあり、自然や歴史に触れられるスポットがあります。
 7・ 8 月号の表紙に描いた荒平天神 正式名称:菅原神社 は、市の南西部にあり、砂の参道が海に突き出た小高い岩場へと続く神社です。“学問の神”菅原道真公を祀っていることから、受験シーズンには多くの受験生が参拝に訪れます。また透明度の高い錦江湾の美しい景色や対岸の開聞岳かいもんだけなどを見渡せるため、絶景スポットとしても人気の神社です。


 鹿児島市は、薩摩半島の北東部に位置しています。市の約54 %が森林で雄大な桜島や波静かな錦江湾など豊かな自然に囲まれています。多くの医偉人を輩出した街でもあり、 5 ・ 6 月号の表紙で描いた西郷隆盛像をはじめ、“明治維新の三傑”の一人、大久保利通の像や日本海軍の連合艦隊司令長官を務めた東郷平八郎の像など、市内のいたるところに薩摩出身の偉人の像が建立されています。また市内中心部の街路の約 7 ヶ所には、近代日本に影響を与えた薩摩の人々の像と解説版が設置してあり、街歩きをしながら鹿児島の近代の歴史を学ぶことができます。また9 ・ 10 月号では、南九州最大と言われる鹿児島市を代表するお祭りの「おはら祭り」をご紹介。鹿児島民謡のおはら節に合わせて 2万人を超える踊り連が踊り歩く姿は、観客を楽しませてくれます。


 屋久島は、鹿児島県本土から南に約 60 ㎞の海上にある周囲 132㎞の円形の島です。1993年 12月に「標高による連続植生、植生遷移や暖温帯の生態系の変遷等の研究における重要性をもつこと」や「ヤクスギを含む生態系の特異な景観を持つこと」などが学術的に大きな価値をもつものとして評価され、青森県と秋田県にまたがる白神山地とともに世界自然遺産に登録され、島の約20%は国立公園に指定されています。標高600〜1,050mにある「白谷雲水峡しらたにうんすいきょう」では屋久杉や原生林を観ることができ、その中を白谷川の清流が流れる様子は庭園を思わせる美しさがあります。また、映画「もののけ姫」に出てくる森のモデルとされる「苔の森」や日本の滝百選にも選ばれている屋久島を代表する「大川おおこの滝」などがあり、自然を満喫することのできるアクティビティも多くあります。

アロエだより

アロエ畑リポート

冬はアロエの花が咲き誇ります!

アロエは、生育条件がそろったときに花を咲かせます。アロエの種類によって花の色や咲く時期は様々で、キダチアロエは 11〜2 月ことに真っ赤な花を咲かせます。各農場でも冬には真っ赤な花が畑を彩っています。


  今号のイラスト

『屋久島のアロエ畑とモッチョム岳』

屋久島は、本土最南端の佐多岬から南に約60kmの海上にある周囲132kmの円形の島です。九州最高峰の宮之浦岳をはじめ標高1,000m以上の山が45座以上あり、島の多くを山岳部分が占めてい ます。モッチョム岳(本富岳)は、島の南東部にあり、標高940mの花 崗岩でできた山です。岩肌が上方に突き出た姿から「東洋のマッターホルン」とも呼ばれています。山頂までは急勾配の道が続き、島内の登山コースの中でも難しいコースと言われ、登山口から往復約5.6kmを約8~9時間かけて歩きます。頂上からは見渡す限りの大海原が広がっている絶景を堪能できます。

イラスト:花結びスタッフ